いつもお世話になっている建築士会阿賀野分会の事業で阿賀野市の出湯温泉へお邪魔してきました。
建築士会阿賀野分会では毎年秋に研修を行っています。
例年は近県の建築施設などに行くことが多いのですが「今年は地元で。」ということに。
出湯温泉は私の自宅から車で10分足らずの距離で、昨年オープンした愛着珈琲出湯温泉喫茶室さんや出湯温泉パン工房さんなどもあり、なじみの深いところ。
同級生も多く、子供の頃によく遊びに来た場所でもあります。
今回訪れたのは出湯温泉の清廣館さん。
登録有形文化財に指定されている木造3階建ての温泉旅館です。
私自身、外観は何度も見ていましたが、内部に入るのは今回が初めてでした。
客室の天井を高く確保するため、通常の木造3階立てよりも高く作られており迫力があります。
2階の廊下周りは木製建具のまま。
内部の明かりに照らされた障子戸の格子が繊細な印象。
伺ったのが夜だったため外部はじっくりと見ることは出来ませんでしたが、客室など内部を見学させて頂きました。
建築されたのが昭和3年。
当然ながら機械などない時代、当時の職人さんの技術・知恵・苦労に思いを馳せます。
案内板には当時の上棟時の写真が。
お風呂は出湯温泉ならではのぬるめの優しいお湯。
誰も入浴していないときは浴槽に蓋をするなど、とてもお湯を大切にされています。
かつて湯治場だった面影を感じることが出来る素朴な雰囲気に癒されました。
遠くに行く研修ももちろん勉強になり得るものも多いですが、近くにもまだ知らない良いものはある。
地域の魅力を再認識させて頂く良い機会となりました。