この地域(阿賀野市近郊)には玄関に「風除室」のあるお宅が多くあります。
玄関に吹き付ける風を除けるためのものですが、冬場の洗濯物干し場にも重宝されているようです。

しかし、高断熱住宅をつくって思うのは、洗濯物は室内でもカラッと乾くということです。
気密性能の高い玄関ドアを使えば、隙間風に悩まされることもありません。
風除室を付けると、ちょっとしたものでも70~80万円くらいは掛かります。
ただ、風除室を付けても、長い時間過ごす居室内が寒かったら意味がありません。
そこにお金を使うより、暮らし全体に役立つリフォームに使った方がいいのでは、と考えています。

毎年、秋口からリフォームの新聞チラシがたくさん入ってきます。
浴室やトイレ、台所など、確かに新しくなったら気持ちいいものです。
しかし、リフォームの相談があった家に訪問するとよくあるのが「台所や浴室の設備は新しくなっているけど、床が冷たく部屋が寒い。それを何とかしたい…」というケースです。

断片的なリフォームを繰り返していると、「いつの間にかトータルで何百万円もお金を掛けていた…」ということもあります。
それだけお金を掛けていながら、家の中が寒いままだったら、こんなにもったいない話はありません。

もっと計画的なリフォームが行われるようにPRしたいと考えています。
それが工務店として誠意ある姿勢だと思うからです。

この記事を書いた人

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宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。