なぜ断熱にこだわるか

宮崎建築では、新築でもリフォームでも高断熱を標準にしています。
ではなぜ断熱にこだわるのか?
断熱に対する考えを書いていきたいと思います。

私は大工で、自ら工事もします。
断熱気密の施工精度には誇りと自信を持っていますが、高断熱高気密を「売り」にしたいと考えているわけではありません。
私はお客様のために、季節を問わず明るく伸び伸びと暮らせる家をつくりたいのです。
高断熱高気密は、そのために必要不可欠な条件です。

7年ほど前、東北や関東に建てられた高断熱住宅を訪問する機会がありました。
そこに住む家族の冬の暮らしを見聞きし体験をして驚いたのは、新潟よりもっと寒い土地にも関わらず、私の知る新潟の家よりはるかに暖かく快適だったことです。
そして、住んでいる家族にとって暖かいことはもはや特別なことではなく、それよりも、広々とした空間で伸び伸び暮らせることに満足していることに驚かされました。

「高断熱化をすることによって暮らしはこんなに変わるのか…!住まいづくりは断熱から始まる」とその時強く思いました。

断熱すると間取りが自由になる

私は高校卒業後、匠塾という大工学校で4年間学び、その後、父に現場で住宅技術を教えられました。
父が、伝統的な木造工法でしっかりとした住宅を建て、多くのお施主さんに喜ばれてきたことを知りました。
しかし当時の家づくりには、省エネや快適という概念が無く、当然、断熱や気密の施工方法もありませんでした。
結果、冬は寒い家でした。
(それが当時の普通の考え方だったのです)
でも、今は違います。
一戸建ての住宅も、高級ホテルのように暖かく快適な室内環境が実現でき、それでいて暖房費がかさまない家が実現できます。
断熱材がしっかりと効く施工技術が出来て住宅が変わりました。

「小栗山の家」改修前
キッチン・食堂
「小栗山の家」改修後
キッチン・ダイニング・リビングを一室空間にした
LDKや浴室・トイレを含めた改修部分約30坪を一台のエアコンで暖冷房できる

かつての家は、6畳や8畳の和室を建具で仕切ってきました。
仕切らないと冬寒くて暮らしづらいという理由もあったからです。
しかし、断熱材がしっかり効くと仕切る必要がなくなり、大きな空間がつくれるようになります。
その結果、居間でも食堂付き台所でも広いスペースが可能になり、「ああしたい、こうしたい」という暮らしの夢はどんどん現実のものになっていきます。
本当の高断熱高気密住宅ではそういうことができるのです。

この記事を書いた人

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宮崎 直也

宮崎建築4代目で、設計・施工・管理を担当しています。
新潟県ならではの「冬寒く、夏暑い」という悩みに、建て替えなくても新築と同等以上の断熱性能が確保できる断熱リフォームを手がけています。一般的なリフォームとは違い、少ない光熱費で全体の空調を実現しました。
2級建築士、1級技能士、職業訓練指導員、平成9年技能五輪新潟県予選1位、平成10年技能五輪全国大会出場。嫁さん大好き。